台湾へのワクチン無償供与や、台湾パイナップル購入で、日台関係は、深まりつつある。
米国では議会で米軍司令官が「6年以内に中国は台湾に侵攻する恐れがある」と証言し、武力衝突の可能性が取り沙汰されてきた。
なぜ中国は台湾侵攻への野心をむき出しにするのか。桃山学院大学法学部の松村昌廣教授(国際政治学)はこう分析する。
「背景には経済成長の鈍化がある。以前まで中国経済は10%以上成長していたが、今は3~4%程度に落ち込んでいる。経済が停滞すると共産党は民衆の支持を失いかねない。
そこで、香港を一体化させたように、台湾も組み入れ、経済成長のてこにしたいと考えている。台湾を組み込むことで、民衆のナショナリズムの高揚をはかり、支持を得るという意図もある」
もし台湾が中国に軍事侵略される事態となれば、日本にとっては死活問題になるという。
「中東で石油や天然ガスを積み込んだタンカーは、台湾海峡を通過して日本に入ってくる。ここは日本にとって安全保障上、極めて重要なシーレーン(海上交通路)で、中国が台湾を組み込んでしまうと台湾海峡を使えなくなる可能性がある」(同前)
台湾海峡を迂回すればいいように見えるが、そうなると航路が延び、輸送コストが跳ね上がる。台湾問題は、国民の生活にも直結する事態なのだ。
しかも中国が台湾を占領すれば、それだけでは収まらなくなる。そう予想するのは元航空自衛隊三佐で軍事評論家の潮匡人氏だ。
「中国が台湾を取れば、次は尖閣諸島が狙われる。中国は、台湾と同様、尖閣も中国の領土だと言い続けてきたから、当然、そう行動するでしょう。尖閣、台湾を奪ったら、その次は沖縄も取られかねない」
中山章彦公式
元通信エンジニア(NEC) 日本文明に高いプライドを持つ YouTuber、趣味で本を書く 国立大分工業高等学校電気工学科卒 政治、近代史に興味を持つ 読書家 アニメ好き Apple好き 最新のテクノロジーにこだわる。
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